ショップビジネス業界の現状から見る、時代の「地」属性化

今日は、ショップビジネス業界の現状から見る、時代の「」属性化というテーマで
エレコ×立地コンサルの視点から「繁栄のいろは」について解説していきます。ㅤ

昔は、郊外にどーんと何千㎡というサイズの
大型店が出ていることが多かったものですが、
もう昨今はそんな大きなスーパーが新しく出店することなんて、
ほとんどありません。
もはや、300㎡でも大きいと見なされるんじゃないかというくらい、
例えば「まいばすけっと」や「マルエツプチ」などの業態に代表される、
コンビニサイズのスーパーの方が数多く出店されるようになりました。
こうした小型化って、スーパーマーケットという業態の、
エレコで言うところの「」属性化と言えます。
ㅤㅤ
建物のサイズが小さくなることそのものが「」という意味じゃなく・・・・
なぜ小さくしているかっていうと、
「狙っているマーケットのサイズが小さくなったから」なんです。
この、マーケットサイズの小規模化が、
」属性化した、ということです。
昔の大型スーパーというのは、
立地なんかも関係なくドドーンと郊外に出して、
半径何十kmという広大な範囲から、
わざわざ来るようなお客さんを集めていました。
とにかく大きなマーケットに、
インパクト大きくブチかましていくような存在感が、
」的な展開だと言えます。
しかし、昨今ではそんな大きなマーケットは国内には残っていません。
むしろ、一部の地域を除き、飽和状態なのです。
けれども、「出店を止めたら成長が止まる」というチェーン店の宿命により、
出店は続けていかなければなりません。
となると、それまでよりも
小さなマーケットを狙っていかなければならないわけです。
それまでは、1万人の顧客を余裕で集めていたような業態でも、
今の時代は、3,000人集めても利益が出るようなビジネスモデルに
変えていかなければいけません。
となると、あちこちの小さなマーケットに
出店していくことになるわけですが・・・・

小さなマーケットには、それぞれ違った特色があります。

半径何十kmという範囲で見ていたら気にならないようなことでも、
例えば、半径2km程度の範囲で見たら、
お年寄りが多い地域、家族世帯が多い地域、
一人暮らしが多い地域など、その地域ごとに特色があるわけです。
ということは、
まったく同じ品揃えをしていても仕方がないわけですよね。
お年寄りが多い地域と若い人が多い地域とで、
同じ商品を売って同じ売上げになるわけがありませんから。
その地域の特色に合った品揃えや売り方を、
それぞれ考えていかなければならないわけです。

これはまさに、

その場の環境や状況に合わせて協調性を発揮する
」のエネルギー
 と言えます。
(ちなみに余談ですが、例えば全国チェーンの牛丼屋でも、
一見して全店同じメニューを売っているように見えて、
実は地域によって商品構成が違ったり、値段が違ったりするんですよ。)

クリスピー・クリームとミスタードーナツの比較

 僕はよく、」はこれからの時代に取り残されていくよ
っていう話をしていますが・・・・
それは、ショップビジネス業界でも、
もうすでに明確にその現象が起きていました。
不特定多数の人をターゲットに、
売りたいものをどーんと売るような商売は、
すでに成り立たなくなっているのです。
どんなにクオリティが高いものを作って、
「これは素晴らしいものです」って言っても、
それが全国的にちゃんと根付くかっていうと、そうじゃないですよね。

例えば、クリスピー・クリームさんの事例なんかは
すごく分かりやすい例です。
ドーナツチェーンといえば
ミスタードーナツさん(以下MD)しか無かったような時代に、
クリスピー・クリーム(以下KK)さんが現れた時には、
結構衝撃的だったものです。
間違いなくKKの方がおいしくて
クオリティの高いドーナツを売っていました。
がしかし、彼らは、消えてこそいないものの、
一時期の繁盛は見る影もありません。
(新宿サザンテラス店がなくなったことは象徴的)
MDも、まぁ飲食業界全体が危うい状況にあるため、
ここ数年は撤退が激化していますけれども、
それでも、展開している店舗数でいったら、
KKなんか足元にも及ばないくらいの多さです。
全国数百店舗規模ですよ。
この差は、
KK(クリスピー・クリーム)は「(×)」のビジネスをやっていて、
MD(ミスタードーナツ)は「(×)」のビジネスをやっていた

ことから生まれています。

そもそも「チェーン展開」という戦略自体が、
「ひとつの均一なサービスをパッケージ化して広げていく」という、
」側の発想
ですので・・・・
もうここ10年くらいは、元から大型だったチェーンを除き、
新興のチェーンで、30店舗を超えるような業態は
ほとんど現れなくなってしまったようです。
せいぜい、企業全体で30店舗以上は展開しているけど、
全部業態が違って、1つの業態では最大5~6店舗程度、
というようなところが多いようです。
このように、
「出店するマーケットによって業態を調整する」というのは、
間違いなく「」側の発想です。
そして、それができる企業の方が生き残りやすいというのは、
業界を見ていれば明らかなことです。
(大型チェーンを分析するのが個人的に大好きな僕としては
悲しいことでもありますが苦笑)
このように、時代が「女性性」化していっている、
ということは、実際にショップビジネス業界において、
生き残る業態が「」属性化していっていることからも、
間違いないと言えそうです。
ひと昔前の時代のように、
ブームによって当たった業態をそのまま多店舗展開していけば、
全国を制覇できる・・・・というようなことは、もうほとんど無いでしょう。
(余談ですが、それを思うと
「いきなり!ステーキ」さんは今のところ凄いですね)
生き残っていくためには、
しっかりとマーケットをつぶさに分析し、
そのマーケットで求められているものを売っていく、
ということが非常に重要になってくる時代です。
」をゴリ押ししていた大企業も、こうして要所要所に
もっと強い「」のエネルギーを取り込んでいかないと、
先行きが怪しくなっていってしまうのです。

大型チェーン店が「」エネルギーのまま生き残る方法

ちなみに、ですが・・・・
ㅤㅤ
」側ゴリ押しの企業、つまり均一の大型チェーン店が、
業態変更なんてしなくても、
その」エネルギーのまま生き残る方法が、
実はひとつだけあります。
それは、

圧倒的なインフラを作る

ということです。

これを最も分かりやすく実行しているのが、コンビニです。
コンビニは、物流のビジネスなんですよね。

売ってるものは、どのコンビニも基本的に大差ありません。

同じ屋号同士のみならず、
別の屋号のコンビニでも、そんなに大きくは違いません。

だからみんな、基本的にコンビニは
「行きやすい場所」を使いますよね。
「ローソンもファミマも嫌いで絶対にセブンじゃなきゃダメ」
みたいな人は、かなりの少数派なはずです。
コンビニの利点は、
どこに行っても均一のクオリティのものが置いてあり、
様々なものがそこだけで賄える、最高の利便性です。
勿論、多少は業態や地域によって品揃えは変わりますが
(そういう意味では多少「」属性化はしていますが)、
基本的には変わりません。
みんな、「コンビニ」って言ったら、
大体似たようなものが置いてあるイメージを持つはずですから。
これが例えば居酒屋だと、
業態が変わればメニューなんかまるっきり違いますからね。
コンビニさんは、そのそれぞれの店舗に、
均一な商品を届けられる物流網(インフラ)こそが、
最大の武器なのです。
これは飲食業も同じで、
全国に何百店舗と展開しているチェーンは、
一定のクオリティの商品を安定供給できます。
どこか1店舗で何か材料が不足しても、
近くの別店舗からもらってくることができます。
店舗によって、大きな偏りが出ない、
この安定的なインフラが構築されていることが、
巨大なチェーンの強みです。
これは、いくら素材にこだわって
クオリティの高い料理を出しているといっても、
個人店ではチェーンに敵わない理由のひとつにもなります。
全国展開していても、
各店舗の距離が離れているとこうしたことはできませんが・・・・
逆に、全国までは広がっていなくても、
ある地域だけでも集中して沢山出店していると、
その地域にはそのチェーンのインフラが出来上がるため、
他のお店に対して優位性を作ることができるのです。
(これは「ドミナント出店」という立派な戦略です)
この「インフラの構築」は、
それ自体は「」の要素(仕組み作り)ですが、
大事な部分の「(×)」のエネルギーを消さずにおこなえる戦略です。
つまり、商品やサービスの中身を変えずにそのままで、
繁栄し続けることのできる方法なのです。
ただ・・・・とても、難易度は高いことなので、
誰にでもできるわけじゃありませんけれども。
インフラの構築ができるくらいの店舗数を
展開する前に潰れていってしまうチェーンも多く、
元からパワーのある企業か、
または長い時間をかけることでしかできません。

「文化を作る」「共通言語を作る」という発想

なお、これをショップビジネス以外にも当てはめるとすれば・・・・
それは、「文化を作る」「共通言語を作る」ということです。
ㅤㅤ
例えば、真偽のほどは定かではありませんが、
とある有名な逸話のひとつとして、かの発明王エジソンは、
自分が作ったトースターを売るために、
「朝食にトーストを食べる」という文化を
世間に根付かせることにフォーカスしたそうです。
また、バレンタインにチョコを贈るという文化も、
あれは元々製菓会社のプロモーションだと言われています。
(日本以外にそんな文化ないですからね)
「どうしたらチョコレートが売れるか」という命題に対して、
チョコという商品そのもののクオリティを高めるだけではなく、
「チョコレートを買いたくなる必然性=そういう文化」
を作ってしまうという、

物凄い「(×)」の発想
です。
こういうことをしていくのです。
わりと日本の企業のプロモーションには、
こういった切り口のものが多いので、
気になった方はぜひ探してみていただければと思います。
皆さんが当たり前の習慣、文化として持っているもの、
それは実は、何かの商品に繋がっている可能性があります。
そして、文化が根付いてしまえば、
後はセールスをそんなに強めにかけなくても、
勝手に買われていきますからね。
ちなみに・・・・
僕がエレメンツコードを用いた活動で力を入れているのも、
まさに「共通言語を作っていく」ということです。
一度エレコを知って、
この属性の話が共通言語になったコミュニティでは、
もはやエレコ抜きには生活できなくなります笑

そうやって、

まずはエレコを共通言語として浸透させ、
人間関係や自己実現の方法など様々なものを
4つの属性の切り口から見るという文化

を、せっせと作っているのです。

話が長くなってしまいましたが・・・・
ショップビジネス業界を見ていても、

基本的には「」のビジネスはもう衰退の一途を辿る傾向にあり、

生き残っていくためには、
」属性を意識しなければならなくなっています。
それは具体的には、地域の特性をちゃんと把握して、
それに適した業態にお店を調整していくという方法が、
最もポピュラーです。

中身が均一のチェーンはもうほとんど社会に受け入れられていません。

多かれ少なかれ、「俺様」ではなく
「相手に合わせて変わる」という
」発想がなければ、生き残れないのです。

また、それとは別の「」発想として、
「インフラを作る」という方法もあります。
これも時間とパワーが掛かるものですが、
これをしっかりできると、コンビニが日本全国に5万店舗以上
(セブンイレブン1社でも2万店舗以上)展開したように、
ビジネスとしての規模を大きくすることができます。
全国展開とまではいかなくても、
あちこちにパワーを分散するよりは、
一部の地域だけでもいいので、しっかりインフラを構築できると、
その地域ナンバーワンの業態にはなれるでしょう。
結局、今生き残っているお店の、
全てじゃないにしてもその多くは、
上記の2つのいずれかもしくは両方をしっかりおこなっている企業です。
少なくとも、自分が売りたいものを
どんどん押していく「」のエネルギー単独では、
決して成功できない時代になっていることが、
この業界の現状からよく分かります。ㅤ
こうした現状をしっかり踏まえ、
自分がビジネスをする際にも、
その参考にしていっていただければと思います。

 



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