「王道」と「変人」の交差点

今回は「火」人間をこの世界に繋いでくれる感性のお話。

 

「王道」と「変人」の関係性

 

「王道」に共感することができるかどうか

(似た体験を自分も持っているかどうか)って、

「変人」としても重要なことだと思うんだ。

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オタクでマニアックで偏った世界“しか”知らないことと、「普通」も知った上でそれでも異常な世界を選ぶのは、大きく違う。

これは自分が中途半端で情けないという意味もあるし、

一方で「だからこそ普通の輪の中に片足だけでも入れて良かった」と安堵する意味もあるんだけど・・・・

 

なんやかんや、僕、「王道」はちゃんと好きなのよ。

ド真ん中を貫いているかどうかっていうとそうじゃないかもしれないけど、でもストライクゾーンにちゃんと入ってる。

 

どういうことかというと、

「一番興が乗るのはマニアックな作品のオタクな話なんだけど、

それでも、例えばマンガで言うなら『ONE PIECE』『BLEACH』『僕のヒーローアカデミア』『鬼滅の刃』みたいな、

全国的大人気の王道マンガもちゃんと大好き」

という話。

 

もちろん、そういうのを全部網羅しているわけじゃなくて、

『スラムダンク』に代表されるようなスポーツ系マンガはどんな有名なものもほぼ未履修だし、

そういや『キングダム』もまだ全然読んでいない。

 

でも、上に挙げた王道マンガは、どれも「読んでいる」レベルではなく「大好き」レベルで、

だからそういうエッセンスがちゃんと自分の中に息づいている。

 

映画も、ゲームも、「誰もが知っているような王道作品」も好きな上で、

でも“ちゃんと”「あんまり理解されないようなマニアック作品」の中にも、自分のコアを置けている。

こういうのがあるのとないのとで、生きやすさって全然変わるんだろうな。

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「ちゃんと青春してた」記憶

 

以前、『明け方の若者たち』っていう小説を読んだんです。

 

数年前に映画化もされている、青春物語なんだけど。

20代前半の、何にでもなれると思い上がる無謀さと、でも社会の現実を知らない無垢さと、

だからこそ簡単にそれに染まって心を折っていく様相と・・・・

 

十数年経ってから思い出せば「若気の至り」と言えてしまうような、

恥ずかしいけれども馬鹿みたいにのめり込んでしまう恋愛の模様と・・・・

 

 

そういう、「なんか誰もが大なり小なり似たような道を歩きそうだよね」と言われそうな、

幼い初期衝動と適度な盲目さが、自分の中にもちゃんとあったよなぁと。

要するに、「ちゃんと青春してた」んだなぁと。

 

 

10代や20代に「青春してた」という経験があるかどうかって、

30代以降の人生を大きく左右することになるような気がする。

 

青春の細かい内容がどうのこうのじゃないんだ。

ただ、「そんなステレオタイプなのはつまらない」とかそういう穿った捉え方をしたり、

「別に人生それだけじゃないでしょ」とか変に達観しようとしたり、

そういうのが後から「毒」になるんじゃないかって。

 

この小説みたいな、見るからに青々しい物語を読んだ時に、

自分の中にも、「そういえばこんな体験があったなぁ」って記憶の戸棚を開くことができるか・・・・

それとも、まったくそういう思い出を持たずに生きてきたか。

 

それが、大人になってからの人生を大きく左右することになるんじゃないかと思う。ㅤ

 

人と繋がる「王道」センサー

アングラしか知らず、「普通」から外れた場所にしか身を置かず、

多くの人が身体に取り込んだものを、あえて触れずに生きてきた人の人生は、

つまりそうやっていくうちに「違う生き物」になっていく。

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僕は、あんまり自分が観ている景色を他の人と共有できていない感じはあるけど、

それでもなんだかんだ言ってもこうして僕が書くものを読んでくれる人がそこそこいたり、

エレコを受け容れてもらえていたりするのは、ちゃんと僕の中にも「王道」の感覚が細胞レベルであるからなんだろうと思う。

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多くの人が涙する場面で自分も涙することができたり。

多くの人が大爆笑するコンテンツを自分も楽しめたり。

多くの人が経験するであろう幼い恋愛を自分も知っていたり。

多くの人が結局は押し殺す若い葛藤が自分の心の奥にもあったり。

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表層に出てくるものはマニアックな言葉だったとしても、

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僕という地層に堆積されたものに、

他者と繋がり合える「王道」の要素がそれなりに多くあるからこそ、

僕はちゃんと人と繋がっていられるんだなぁと思う。

 

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もしくは、

 

一番の根っこがそこそこ異常だったとしても、

それが表出するまでに通ってくる経路で「王道」の成分が沢山含まれてくるのかもしれない。

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大事だなぁ、「王道」のエッセンスを持っていることって。

マニアックな作品も好きな一方で、ベストセラー系も好きになれる感性が、

「火」人間をこの世界に繋いでくれるのかもしれない。

 

 



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