世の中の大半の性格診断は風風している

世の中に性格診断がたくさん存在するたった一つの理由

 

本題に入る前に、ちょっと考えてみてほしいんですけど、

どうして、世の中には、エレコを含めて「性格診断」とか「適性診断」とか、

人間をタイプ別に分けて考えるものがたくさんあると思いますか?

ストレングスファインダー

エニアグラム

エゴグラム

ソーシャルスタイル

ウェルスダイナミクス

16Personalities

DiSC理論

ジーニアスタイプ

エマジェネティックス

類人猿診断

クセつよ診断

坪田信貴の9タイプ

などなど・・・・

他の性格診断ツールを研究していった結果、

実際のところどれもこれも、あんまり大差ないんですよ。

似たり寄ったり、なんです。

どの診断でも、「これはエレコで言えばこの属性だな」みたいなのがあります。

それはつまり、いかに「性質の違い」という考え方が普遍的なもので、

結局みんな同じようなところへ行き着くということを示しているんだと思います。

どこに行き着くかというと、

「人には決定的な性質の違いがある」

ということ。

たしかに、様々にある診断ツールそれぞれが色んな見方で見ていて、

でも絶対的な基準は統一されていないくらい、そこの正確なところはまだまだ難しい領域です。

なんだけど、

生きていたら、他人と自分の違いなんて、

日常の様々な場面で目の当たりにするじゃないか。

だから、その「違い」を分かりやすく示して、

誰もが自分らしく生きていける世界にしよう、というのが、

どの性格診断も大なり小なり目指しているものだし、

たくさんの性格診断が存在する理由でもあるんですよ。

そういう前提の上で、研究を進めていくと、ある気付きがありました。

それが、今回のメルマガタイトルに書いたようなことなんです。

ニセモノの「

他の診断システムを紐解いていってみると・・・・

その多くが、基本的には「」発想で作られているのを感じます。

一応、性格診断を自分でも作っている身としては、

他の診断ツールの分類を見た時、

「これはエレコで言うところのこの属性だな」

みたいなのを、当てはめながら読むわけじゃないですか。

すると、「」や「」に該当するものは、あんまりエレコの分類とも違和感がないくらい

類似したものが見つかるんですが・・・・

問題は、「」と「」です。

」要素は、明らかに多い。

いや、それ以上に、「」要素が明らかに少ないんです。

 4タイプだから、「」と「」が見つかったら、

残りの2つが「」か「」にあたるはず。

そして、確かに一方は「」なんですが、だったらもう一方が「」かと思うと・・・・

いや、確かに4つの中では最も「」っぽくはあるんですが、

だがしかし、なんか違和感があるんです。

率直に言うと、

「これは本物の『』じゃない。

』っぽく見せかけた、偽装の『』だ」

みたいな感じなんです。

 

」の4分類なんじゃなくて

 

うーん。

上手く説明できないのがもどかしい。

なんていうか、多くの診断において、

エレコで言う「」の性質的な要素は、

「弱さ」として処理されているような感じなんです。

で、「細かな作業が苦にならない」とか「協調性がある」とか

「計画的に物事を進める」とか「シミュレーション力がある」とか・・・・

まぁ確かに「」にはそういう性質があるのは、そりゃそうなんだけど、

そこらへんは本質じゃないんだよなと、僕としては思うんです。

例えば「突然に話を振られるのが苦手」とか

「自分のやりたいことよりもみんなの意見を優先する」とか、

そういうのは良し悪しじゃなくてフラットに「」の性質だと捉えているんですけれども、

そういうのに関する考察があまり無いんです。

」や「」についてはそこそこちゃんと捉えられている。

むしろ「」においては、多すぎるくらい。

」も「」な気がするし、「」も「」みたいな感じ。

つまり、「」の4分類なんじゃなくて、

」の4分類のような感じがするんです。

全部が全部そうじゃないけれども、エレコと比べると、他の性格診断の多くが。

 

文化的な背景が違う

 

なんでだろな、なんでだろなって思いながら、

どんどん様々な本を読み進めていってみると・・・・

おぼろげながら、2つの要因が仮説として生まれました。

・他の性格診断の多くが「海外発祥である」

・「ビジネスの現場で生まれ、使用されている」

前者の「海外発祥である」というのは・・・・

日本は文化的に「」でアメリカは「」という話はこれまでにも何度かしてきていますが、

そもそも根本的にベースとなっている文化・価値観が違うんですよね。

西洋は、日本よりよっぽど「」の力が当たり前になっている文化です。

日本で言う「空気を読むのが当たり前」なのと同じくらい、

西洋では「自分の考えをハッキリ主張して当たり前」なのですから。

日本社会は、周りの人がどう思っているのかを慮り、和を以て貴しとなす文化ですので、

必ずしも自己主張をすることが正しいとは思われていません。

だからこそ、ここに「」の性質が醸成されてくるわけですが・・・・

一方で西洋社会は、自分が欲しいものは自分が取りに行って当たり前であり、

言いたいことを言わないのは本人の問題なのだという、自己責任の発想が強くあります。

どっちが良いとか悪いとかではなくて、

それはもはや完全なる「違い」です。

ですから、よく日本に観光に来た外国人が

日本の「おもてなし」の文化を絶賛する様子が伝えられますが、

それは裏を返せば、西洋の文化の中にどれだけ「」の発想が無いのか、

ということの表れでもあります。

アッチでは、店員さんがぶっきらぼうなのが当たり前ですからね。

(国にもよるし個人にもよるけれども、日本と比べたらよっぽど)

そういう、「」の世界で作られた性格診断においては、

そもそも「」がどんなものなのかを知る由もないんだろうなぁと。

向こうの文化では、控えめで謙虚なことは美徳ではなく、

「自分の意見も言えない軟弱なヤツ」と扱われます。

(僕もアメリカの大学行ってたんでそれはよく分かります)

それはまるで、日本では逆に、風風した人がすぐに悪者扱いされ、

モラハラだのパワハラだの言われてしまうことと、

ベクトルこそ真逆であるものの、本質的には全く同じことなんだろうなぁと思うのです。

ですから、そう、そんな感じで、

多くの性格診断は、発祥時点での文化的な背景が違うんだな

と考えると、腑に落ちます。

」社会で生まれたから、当たり前のように全体的に風風しているんだろうなと。

目的が違う

 

さらには後者の「ビジネスの現場で生まれ、使用されている」ということについても、

それに近いところがあります。

エレコは、

コミュ障のコミュ障によるコミュ障克服の

願いが込められた産物(極端に言えば)であり、

そもそも相互理解や調和・協調を目的としています。

一方でその他多くの性格診断は・・・・

ビジネスの現場において、チームビルディングを円滑にして成果を最大化したり、

顧客の特性を把握して効率的な営業を実施したり、

という目的のために、

「じゃあそのためには自分や相手の特性が分かった方が物事が上手く進むよね」

として作られています。

つまり、

エレコは「理解し合うこと」そのものを目的にしているのに対し、

西洋の診断は、「売上げをアップすること」が目的であり、

「理解し合うこと」はそのための手段なんです。

そして、エレコ的には「売上げをアップすること」というのは紛れもなく「」要素です。

「目的」があること自体が、そもそも「」ですしね。

」は・・・・いわゆる主婦たちの井戸端会議や、

女性に多い「オチのない雑談」がそうであるように、

そこに目的性なんてありません。

強いて言えば、そういう時間を過ごすこと自体が目的、のようなものです。

(だから「」の強い男性は「時間の無駄」って切り捨てやすいですよね)

明確な目的を持って生まれた西洋の性格診断たちは、

そりゃ全体的に「」がベースとなっていて当たり前です。

「売上げをアップする」ために、そのために効果的な性質要素のみを取り上げて、

分類したわけですからね。

エレコだからこその「長所」

 

といった感じで、多くの性格診断の先行研究が、

そもそも根本的に風風していることが分かりました。

と、同時に、それらと比較して改めて、

逆にエレコはものすごく「」要素が強い診断ツールなんだなと。

これはエレコの差別化要素でもある一方で、「弱点」でもあるなぁと思うのです。

他の西洋の性格診断ツールと比べて、

」のコミュニティで使うには活きる一方で、

」のチームではちょっと回りくどいというか、

「小難しくてまどろっこしい」という感が否めない。

だからイマイチ売れないんだな、というのがよーくよくよく実感できてきました。

だがしかし、他の性格診断にはできなくて、

エレコだからこそできるメリットというか利点というか長所は・・・・

それは、開発者が僕であるということ。

というか、

「開発者が直接的に発進しているツールであり、

かつ、開発者の手によって発達段階にある」

という点です。

まぁ要するに、

「エレコの弱点が見つかったならそれは僕が責任を持って改良していけばいいじゃないか」

というだけの話ですね、と。

エレコが「」に偏っていて「」の場に弱いというのであれば、答えは簡単、

「エレメンツコードforビジネス」とでも名付けて、

もうひとつ派生形の新しい診断システムを作っちゃえばいいんですわ。

エレコをベースに、エレコの基本概念はそのままで、

新しいものを作っちゃったらいいだけじゃんね、と。

 

あらゆる性格診断の上位互換へ

 

来年の6月でコミュニティ事業をいったん休止し、

ビジネスの方向性を大きく切り替えていこうと考えていた今というタイミングで、

このことに気付けたのは僥倖だなぁと思います。

というか、ちょっと大それたことを言えば、

僕が生きて研究をし続けている限り、

エレコをいつか、

あらゆる性格診断の上位互換ツールに上り詰められるように

進化させてったらぁ

「他の診断ツールにできてエレコにできないことなど何ひとつない」と言えるように。

(主義として「やりたくない」ことはあるかもしれないけど)

そんなふうに、決意を新たにできるという意味も含めて、

他の診断ツールの研究は、とてもとても面白いなぁと思います。

最後に余談ですが、

ビリギャルの作者である坪田信貴さんが考えた9タイプは、

さすが日本人だけあって、日本人の特徴を捉えた診断です。

だがしかし惜しむらくは、

坪田先生自身はエレコで言うところの「」さんだからなのか、

9タイプはちゃんと「MECE」になってない感じがします。

つまり、タイプごとの境界線が曖昧だったり過不足が感じられたり。

そういうことを考えていくとほんとーに、

帯に短し襷に長し

なんだなぁと思うんですよ。

おかげさまで、僕はエレコを「最強の自己分析ツール」と自画自賛することができています。

名実ともにそれにしていかないとな。



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