「風」のエネルギーには、
「相手と競い合って勝ち負けを決める」という意識や、
「上下関係をはっきりさせる」という性質が、
デフォルトで備わっています。
そのため、「風」を強く持つ者同士が、ひとつの場所で共存することは、とても難しいのです。
必ず、競い合ってしまうんですから。
そして、競い合ってしまえば、そこには必ず、勝者と敗者が生まれますから。
「風」の原動力は“勝つこと”
バトルで勝った「風」は、自己肯定感を強めていくことができます。
敗けた側の「風」も、1度や2度の敗北なら、「なにくそ」と悔しさをバネに飛躍することにも繋げられるでしょう。
その場所では敵わないと知ったら、別の土俵を探すことも良いでしょう。
「自分が勝てるフィールドで勝負する」というのは、すごく大切なことです。
しかし、もしも負け続けてしまったら・・・・
その人の「風」エネルギーは根本から折れて、闇堕ちしていくことになります。
「勝つ」ことが原動力の人間が、勝てないわけです。
「水」にとってみれば、まったく楽しくなく、刺激のないつまらない日常に閉じ込められるようなもの。
「地」にとってみれば、少しも安心できない、慌ただしくて危なっかしさだらけの場所に放り込まれるようなもの。
「火」にとってみれば、全然自分の時間が作れない、ひとりになれない、集中できない状態のようなもの。
そりゃ、発狂しそうになりますよね。
「風」持ち人間の90%はこじらせている
おそらく世の中の90%以上の「風」持ちは、そうなってしまっているのが現状だと思います。
日本社会はまるで、「ひとつの競技しかさせない」運動会のようなものです。
「100m走だけですべてを決める」とされてしまっていたら、走りが苦手な人は絶対に負けてしまいます。
綱引きやら騎馬戦やら棒倒しやら障害物競走やら、そういう他の種目もあるから運動会は健康的に成り立つのであって・・・・
これが、他の要素は認めない、走りだけが唯一絶対の基準、となってしまったら、ずっと負け続ける人が出てきてしまっても、おかしくないわけです。
近代の日本では、個人の優劣を決める基準が、非常に狭い範囲に限定されてきました。
その主なものが、ジュケンベンキョウのための学力であったり、分かりやすい肉体的なパワーであったり、そういうものです。
人と自分を比べる物差しの種類が、本当に少なかったのです。
ですので、そういう世界で生きてきた「風」持ちの人たちは・・・・
運や努力の結果、「勝者」になれた人以外は、ほとんどが負け続ける日々を送らざるを得ない状況にあります。
その結果、「風」をダークサイドにこじらせてしまう人が続出する結果に繋がっています。
「本当は1番になりたいのになれない」という抑圧が心を蝕むことで、
自分より弱者を見ると攻撃してしまったり、
自分の価値をことさらアピールしようとマウンティングしてしまったり、
はたまた、「勝てないんだからもう勝負はしない」というふうに、そもそも「勝ちたい」という欲求自体を自分の中に閉じ込めてしまったり、
そうして「地」側の人間のフリをしたり・・・・
なんてことをする人たちが、圧倒的大多数です。
(かつての僕自身を含めて)
学校でいじめっこになっている生徒が、家では親に虐待をされているという話も、その一部は間違いなく、こういうことの結果じゃないかと思います。
家で親に負け続けているから、学校で弱いものを支配することで勝ちを得ようとしている、という。
「風」人間よ、勝て!
多かれ少なかれ、「風」持ちはなかなかに苦労しているんじゃないかと思います。
「勝てなきゃ存在価値を得られない」という世界で、でも、「自分が勝てる勝負はさせてもらえない」のですから。
今、健康的に生きている「風」持ちは、勝負に勝ち続けられてきた強力な能力者か、もしくは、「自分らしく闘える土俵」を見つけた人か、そのどちらかじゃないでしょうか。
それができなかった人たちは、みんな、大なり小なり、程度の違いこそあれ、こじらせている人が多いように思います。
「風」持ちの方々には、ただ一言、これだけ伝えたい。
「勝て」
いつまで自分の人生を、負け犬のまんまにさせてんだよ、と。
勝ちたい相手がいるなら、勝って自分の価値を示したいなら、闘って、勝ってください。
勝てない闘いを挑むのは、そりゃアホです。
それはただの「無謀」です。
「勝つ」って、自分を鍛えたり状況を整えたり、準備が必要なんです。
勝てない闘いじゃなくて、「勝てる状況を作り出せ」っていうことです。
勝てなきゃ死ぬぞ、あんたたち。
というか、きっと今死んでるよ、ゾンビか幽霊ですよ、多分。
勝てなきゃ生き返れないですよ。
別に、バチバチなバトルでなくてもいいんですけど・・・・
少なくとも、自分のことを抑圧してくるような人間がいない場所を選ぶっていうのは、本当に大切なことですよ。
「闘いに勝つ」っていうのは、「相手を負かす」ということとは、似て非なるものですからね。
卑怯なことをやって、相手を蹴落としても、それは「勝ち」にはなりませんから。
目先の、表面的なものに惑わされず、本当の「心の闘い」に勝利する方法を手に入れてください。
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